2023.9/9-10に利用いただいた32回生F様一行のうち、KD先生から利用者の声をいただきました!周辺観光地についてやヒュッテの作業小屋についても触れられているので、ぜひこれからの企画に参考にしてください!!

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「塩山駅からの2日間」

お誘いを受けて9月9日、塩山駅北口に出ました。指定された時刻まで1時間余ある。右手の信玄像を素通りして、眼前の屋敷へ行くことにした。
甘草「かんぞう」と読む。入園料を払う手前に樋口一葉資料室がある。「何故ここに一葉なのか?」今回の山旅では、一葉がひっかかる。中に入ると、両親がこの地の出であることが分かる。受付の方に尋ねると、「この屋敷とは関係ないです。中萩原というところです」。地図で見ると青梅街道の東側にある。薬草のことは分からなかったが、屋敷は古くからある二階造りの養蚕農家であった。
迎えの車が来た。行く先々、目新しいものばかり。山には雲がかかっている。いつしか雲の中を車は走る。突然、人も車もいっぱい居るにぎやかなところに出る。バスが2台も。するとここは「上日川峠」。さらに細い山道を走り、柵の前で降りる。歩き出してすぐ、左手に「勝縁荘」が見える。後で、この山荘のはずれの小屋で介山が執筆したと小屋番から聞いた。

「武蔵山荘(大菩薩ヒュッテ)」に着く。入口横の水槽の水が冷たい。沢から水を引いて、飲料の他に発電もし、トイレにも利用していると、小屋番が説明してくださる。中に入ると工夫の数々。皆さん推奨の作業室がスゴイ。工具道具類がびっしり。万力2台にジャッキまで備わっている。釘やねじは多種類、建設廃材から抜き取ったものときく。これらを使って小屋を修理する。実際、翌日、小屋番は私たちが峠へ行っている間に、沢の水源を見に行き、手入れされたそうだ。
裏の竈に火を焚きつけ、野菜・肉を焼く。準備してくださった方々へ感謝。この頃になると、頭の中から煩わしい下界が消える。今回は、昨年も日の出で一緒だったKK夫妻・Sさん。新たに、Fさん、KTさん、Mさんは中野中央中で思い出深い生徒の保護者の方々。それに、本日単独で山歩きされてきたKさん。それぞれの方々より興味深い話が聞けました。それにしても、小屋番の心づくしのおもてなし。花火にはびっくり。薪ストーブの暖かいこと。これで、夜の話が弾む。ぐっすり寝た。
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翌朝、目が覚めると寒かった。窓が開いていたと言われる。昨夜の食事場所から富士山が見える。
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出発。1年ぶりの山歩き。介山荘から稜線を歩く。宿泊した山荘の場所を知りたいが、富士山の方向にあるくらいの見当しかたてられない。雲の上に南アルプスの頂きが連なって望める。雷岩でコーヒーを頂く。ありがたい。花崗岩でなく、石灰岩でもなく、砂岩系で層になっている岩か。ここでFさんが頂上まで行くというのでご一緒させてもらう。何も望めない百名山の山頂。深田久弥は何と評したのか気になり、帰宅後めくってみた。一言も触れていない。その代り、一葉の「わが養家は大藤村の中萩原とて…大菩薩峠の山々…」を引用している。また、2回目の登山で勝縁荘に泊まったともある。そうだったのか。前もって読んで参加すれば良かった。
下山はW先生と一緒に歩く。道には昨夜話題に上がったきのこがある。沢には大量の水が流れ、冷たくうまい。何本かの水道管が見える。ここから山荘まで水を引いているんだ。富士見山荘に着くまでに大小3本の沢があった。大菩薩ヒュッテへ着くともうお昼。すぐ帰りとなる。
お世話になったお礼を言って、裏の南側へ下りる。なぜか広い林道へ出る。車が1台。林道使用許可証があるので小屋番の車と分かる。日川の支流を渡っていくと、鎖錠の鉄柵門に突き当たる。
どうも方角が分からなくなる。Fさんに地図で教えて頂く。山道では磁石が必需品であることが良く分かる。来年も来て、しっかり確認しないと方角は理解できないかもしれない。
翌日は、足も痛くなく、平常勤務でした。
皆様には、大変お世話になりました。次回もよろしくお願いします。
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