10/26,27のヒュッテ利用は、『日本山岳会東京多摩支部 新入会員親睦山行』でした。
その時の様子を投稿いただきました!以下にいただいた文章のまま掲載します。
これまで維持してきたメンバーの励みにもなる、とてもうれしい感想です!
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山の夜は早く、お腹もいっぱいで程よくアルコールも回り、メンバーは早々に床に就く。キチンと整えられた寝具は、温かくて気持ちよく、数秒で眠りにつくツワモノもいたほどだ。そして山の朝は早く、ホカホカに炊きあがったご飯、味の染み込んだ豚汁、定番の納豆に鮭の塩焼き。派手さはないが歩くためのカロリーを十分に補充して各自下山の支度にとりかかる。

その時の様子を投稿いただきました!以下にいただいた文章のまま掲載します。
これまで維持してきたメンバーの励みにもなる、とてもうれしい感想です!
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【大菩薩ヒュッテをお借りして】
日本山岳会東京多摩支部 親睦山行 2024年10月26日(土)~27日(日)
東京多摩支部の登山教室チーム主催で、2022年以降の入会者を対象に親睦山行をおこなった。山行場所の選定から宿泊先など、多くの案が出ていたが中々これといった決め手が出ず、登山教室総括の宮崎リーダー・野口講師のお口添えを頂き、今回のヒュッテを使わせて頂ける事になった。ここは都立武蔵高校が所有している山小屋であり、使用条件には武蔵高校関係者という頭書きが付くのだが、幸いにも上記のお二人は卒業生(山岳部)であることから、使用を快諾していただいた。
二階建てのヒュッテは広く、1階の中心に薪ストーブが置かれ(このストーブが実によく活躍した)寝具もキチンと整理されており、台所は大人数の調理が出来るほど、釜も鍋も揃っている。水は山の恵みで冷たく美味しい、さらに明かりはソーラーで賄っているというエコ仕様な山小屋であり、これを山岳部の卒業生たちが持ち寄りで作ったというのは驚きだ*1。富士山を望める裏庭には、新作の手作りBBQコンロが設置されている。今回の出番は無かったが、富士山を眺めながらメンバー達がBBQをしている和気藹々の光景が鮮やかに浮かんできた。

さて今回の山行は主催側で用意した2ルートと、個人山行との3パターンで企画され、その他に参加メンバーを向かえ入れる先着隊が用意された(筆者はその先着隊の食材運搬係隊長に志願)ヒュッテは上日川駐車場より上がり、福ちゃん荘をすぎて勝縁荘(現在は使われていない)の近くである。勝縁荘までは何度も歩いているのに、ヒュッテの場所はわかりづらく(意図的にわかりづらい場所にあるらしい)万が一にも食材が遅れる事は許されないと思い、同じく武蔵高校山岳部OBのH氏に無理を言ってヒュッテへの道を直前下見にお付き合い頂いた(この場を借りてお礼申し上げます)そのお陰もあり当日はスムースに現地入りすると、小屋番役を引き受けて頂いた宮崎リーダーが薪ストーブの準備を進めており、ほどなく他の先着隊員も到着して、しばし薪ストーブの周りで休憩のあと食事の支度にとりかかった。
午後3時を過ぎた頃より、各ルートを歩き終えたメンバーが続々と到着する。山を歩き終えてヒュッテの屋根が見え始めた時、屋根の煙突から立ち上る煙を見て、絵も言われぬ安堵感を覚えるのではないだろうか。(これは個人的妄想かもしれないが)
初めて会う人・顔は知っているけれど交流はあまり無かった人など、一緒に歩いて仲良くなった参加者や山行スタッフ達を「おかえりなさい」と迎える先着隊の面々。
台所では、いよいよ本番の多忙が始まり、食卓へ膳が並ぶまで薪ストーブでは、焼き芋を作っていた。食べるのはもちろんであるが、焼ける様子を見ているのもイベントの一つだ。ストーブを囲んで会話が始まるが、目は焼き芋にくぎ付け!(おそらくは、皆 頭の中に美味しい焼き芋の画像が浮かんでいるに違いない)ヒュッテ入り口脇の流し台には、水を溜めて飲み物を冷やしてあり、好みの飲料を(主にアルコールだが)取って食卓に向かう。大勢の食卓は活気があって楽しいもので、メニューは「茄子のすき煮・豚汁・生姜焼き」の3品。大量の調理を可能にできる台所は機能的で素晴らしく、料理上手達の腕前は存分に発揮されたのではないだろうか。
(大変美味しく頂きまして、ご馳走様でした)
さて薪ストーブでは、焼き芋の次に焼おにぎり・次はピザも乗せて二次会までも活躍する。昔から「同じ釜の飯を食う」とよく言われているが、コミュニケーションの基本は、互いに寝食を共にする事だと改めて感じる。IT社会と言われる昨今だからこそ、リアルな交流は大切で、年齢も性別も職業も全く関係のない仲間づくりができる山登りは、なんと素晴らしい趣味だろうか。ヒュッテには宿泊者ノートが置いてあり、目を通せばどの記載も愉快で楽しそうな記載ばかり、ここは大切にされている場所のだなと実感できる。

山の夜は早く、お腹もいっぱいで程よくアルコールも回り、メンバーは早々に床に就く。キチンと整えられた寝具は、温かくて気持ちよく、数秒で眠りにつくツワモノもいたほどだ。そして山の朝は早く、ホカホカに炊きあがったご飯、味の染み込んだ豚汁、定番の納豆に鮭の塩焼き。派手さはないが歩くためのカロリーを十分に補充して各自下山の支度にとりかかる。
下山コースも2パターン用意され、全員和気藹々で意気揚々と出発していった。互いの距離も近くなり、次の山行を計画する人達もいたようだ。全員を送り出したのち最後の点検を済ませ次の小屋番係へむけて申し送りをしたためる。食器類は元の位置に戻し 次の宿泊がスムースに出来るよう心掛けて、鍵を掛けた。
決して新しいとは言えない建物だが、実に丁寧な整備をされており管理されている方々のご苦労と愛情をとても感じられるヒュッテだった。
東京からも遠くなく、百名山の大菩薩嶺にあるという好条件は羨ましい限りで、機会に恵まれれば、是非また使わせて頂きたいと運営スタッフは思うばかり。
最後に、このヒュッテを管理されている方々と、許可を下さった武蔵高校へ心より感謝申し上げます。そして企画運営スタッフの皆さん 天気にも恵まれ心に残る素晴らしい懇親山行でした。(お疲れさまでした)


(文:東京多摩支部 皆川・写真:同支部 村岡)
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*1 大菩薩ヒュッテは「山岳部の卒業生たちが持ち寄りで作った」のではなく、都立武蔵高校(全体)の昭和32,33年卒業記念として建立されたもので、現在は、学校/同窓会/PTA/山岳部同窓会の4者が連帯して運営を行っています(=「大菩薩ヒュッテ管理委員会」)。また委員会から委託され、山岳部同窓会がヒュッテの維持管理を行っています。
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*1 大菩薩ヒュッテは「山岳部の卒業生たちが持ち寄りで作った」のではなく、都立武蔵高校(全体)の昭和32,33年卒業記念として建立されたもので、現在は、学校/同窓会/PTA/山岳部同窓会の4者が連帯して運営を行っています(=「大菩薩ヒュッテ管理委員会」)。また委員会から委託され、山岳部同窓会がヒュッテの維持管理を行っています。