5/17,18利用の26回同窓生の方から、”訪問記”をいただきました!
(HPへのUpが遅くなってしまい申し訳ありません)
楽しんでいただけたようで嬉しいです!!

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大菩薩ヒュッテ訪問記(2025年5月17日 土曜日)
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 私達、第26回都立武蔵高校卒業生(1974年卒)6名は(男子4名、女子2名)は約半世紀ぶり
に大菩薩ヒュッテを訪れました。
 
 50年以上前の記憶にあるのは、現在の上日川峠からの舗装路ではなく、裂石からの道を2時間以上かかけた登山でした。当時は高校2年生時のクラス別大菩薩ヒュッテ宿泊が恒例となっており、私達も教員引率で1泊しました。食事は生徒が作りましたが、当時は台所というよりも外の水場だったような気もしますが、記憶は定かではありません。そんなうろ覚えの記憶を抱えて訪れた、武蔵高校ヒュッテは外観の歴史を感じさせる風貌も素敵ですが、中身の施設の充実ぶりは私たちの予想を180度ひっくり返すものでした。
 山小屋は武蔵高校山岳部OBの皆さんによって管理運営されており、この日の担当小屋番の大槻さんのご尽力により快適な山小屋ライフを過ごさせていただきました。BBQの火の管理等、素人には難しいことから小屋全体への気配りまで、安心して過ごすことができました。
 私達が武蔵ヒュッテへ行った日は1日目は雨、2日目は曇りの天気予報で、予報通りの天気だったのですが、まずは終点のバス停前のロッジで美味しいほうとうと山菜の天ぷら(タラの芽、こし油、山椒など)に舌鼓を打ち雨宿りをして小雨になるのを待ち、その後、雨雲の切れた合間を捉えて、ほとんど濡れずにヒュッテに到着しました。小屋に着くと大槻さんが準備万端で迎えてくださいました。まずはストーブに座って湧水で入れたドリップコーヒーをいただき、その間、ヒュッテの歴史を学び、その後は施設の案内がありました。
 案内して貰って驚いたのは、玄関先にある水力発電のタービンと、ソーラーパネルの2系統で、小屋の電気がまかなわれていることです。記憶にあるランプの宿とは全く異なっていました。台所は屋内にあり、食器類の充実ぶりだけではなく、山小屋には珍しく湯沸器まであり、冷たい湧水で皿を洗うこともありません。プロパンガスによるコンロや炊飯器や大きなお鍋もありクラス全員で来ても十分対応できるでしょう。トイレは山小屋形式の水洗トイレでなので快適です。
 1日目の行程は上日川峠から小屋まで歩くことと食事という予定でした。雨ならば台所のガス台を使って焼肉の予定でしたが、予報通り15時頃からはすっかり雨も上がりバーベキュー開始。私達が小屋の様子に感心している間に、小屋番さんがさっさとドラム缶BBQ設備の火をおこしていました。バーベキューは焼肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん、ピーマン、椎茸、そら豆などで、焼肉のタレも豊富にあり美味しくて、しかも楽しい、最後は焼いたマシュマロでしめました。小屋番さん提供の花火をBBQの炉で火をつけて気がつくと童心に帰っていました。こんな懐かしくも優雅な楽しい時間を過ごしたのは久しぶりでした。
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 片付け後は夜遅くまで薪ストーブを囲んでの会話、ほとんど寝ていない人も多かったのではないかな。
 2日目の予定はご来光登山。この日は曇り予報でご来光は期待できなかったけれど寝不足にも関わらず3時起床、3時半に濃霧の中を出発、4時20分大菩薩峠に到着。その後、霧が少しでも晴れるのを待って1時間ほどは峠で過ごしました。富士山と南アルプスを眺望できる大菩薩峠なので日の出が見られれば最高だったのですが、ほんの少しだけ雲の合間から塩山市方面が見えました。それでも皆で来られたことで大満足。下り道は峠にある介山荘への運搬用に整備された道をのんびりと新緑や芽吹いたばかりの花や苔を愛でながら戻り、朝食は前日に仕込んでおいたカレーライス。少しご飯が残ったので、これはおにぎりにして各自に非常食として持ってもらいました。朝食を終えて荷造り片付け中にヒュッテ裏庭から綺麗な富士山がお出まし、歓声が上がりました。

 武蔵大菩薩ヒュッテはこの山域の中でも特に秀麗な富士山が望める絶好の山小屋です。こんな素敵な基地がある高校ってほとんどないのでは?と思いました。そして、この山小屋は在校生のみならず卒業生も利用できるのですから、ぜひこの素晴らしい大菩薩ヒュッテが存続していき、皆さんに味わって欲しいなと思いながら山を後にしました。
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 最後に今回の小屋番の大槻さん、予約をした時から大変お世話になりました。問い合わせに対する返信は懇切丁寧かつ迅速。当日も辣腕人気山小屋オーナー以上のおもてなしで圧倒されました。武蔵高校大菩薩ヒュッテ小屋は初めてでも安心して楽しい山小屋ライフが楽しめるところでした。